涙の抗議は本当に効果的だったのか?
模擬授業の研修命令を出されるなどした私立学校の教師が裁判で戦っている様子がTV番組で特集され,おおむね「学校の塾化」「企業論理による教師の切り捨て」を批判するような内容に仕上がっていることがわかりました。
予想が当たらないことを願ってTVを見続けていると,残念なことに「涙の抗議」がクライマックスに持ってこられていました。
教師にとって最も情けないのが「同情を買う」行為ではないかと思っていたのですが・・・。
その追い打ちになっていたのが,大学教授の「学校の果たす教育的機能というのは,学力向上だけではない・・・」というコメントでした。
さらに,「教え子」の方が「金八先生のようだった」というコメントを出したあたりは,ほとんど「やらせ」のような印象がありました。
ちなみに,「金八先生」に教科の指導力があったかどうかは,番組を視聴している限りでは全く判断がつきません。
シナリオがほとんど予想と合ってしまうと,どうしても「真実なのかどうか」という疑いの目になってしまいます。
「授業は下手でも生徒の気持ちが分かる先生」が求められるのは,「授業は上手くても生徒の気持ちを理解しようとしない先生」ばかりがいる環境であり,「授業が上手で生徒の気持ちがよく分かる先生」の中では,仕事がやりにくいことは確かでしょう。
裁判の争点は,「本当に授業力・指導力に課題があったのか」というところに必ずかかってくるでしょう。
そこではどのような判断が下されるのかに興味があります。
裁判所の判断次第では,立場が危うくなる人が増える恐れがあるからです。
「授業を担当させず,研修=指導力向上のために模擬授業を継続させた学校側の判断は不適切だとはいえない,ただし,その間,メンタルケアを含めて,資質・能力の向上について適切な指導が十分に行われていなかったことは確かであり,学校側に責任が全くないとはいえない」なんていういかにも日本風な判断が目に浮かぶようですが・・・。
番組の中で最も感動したのは,現職の教師が「進学校への移行」について反対論があったことを告白したり,「教師切り捨ての姿勢がある」と経営側を面と向かって批判されたことです。こういうことがはっきり堂々と言えるくらい指導力がある教師が求められているのでしょう。
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