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総合評価2点台の宿の快適さ

 週末の奈良の学会は,行けることがわかったのが直前だったために,宿の確保で苦労した。

 ようやく見つけた宿は,後から気づいたことだが,総合評価2点台というすさまじい評価の低さだった。

 入室してから点数を確かめ,納得した,という流れなのだが,私はこの宿に対して何の不満も抱いていない。

 駅から近いという利点だけは4点台だったが,私もそれだけを評価しているということではない。

 すべてが快適だった。

 私には,外泊してぐっすり眠ったという経験がほとんどない。

 高齢の女性が一人で切り盛りしているらしいその宿の正面には,工事中の空き地があった。

 来年にホテルが立つという。

 もともと奈良県は,宿泊施設が少ないことで有名である。

 行政の後押しもあるのだろうか。その場所にホテルが建てば,おそらく奈良市内より2000~3000円安い価格設定になると思うので,交通費数百円で移動できると考えれば,私なら喜んで利用する。

 外国人観光客も増えているため,民泊系の施設が増えているが,

 見ず知らずの人と二段ベットで一夜を過ごすのはちょっとつらい。

 それで私が選び,泊まったホテルは,ひどい人は「廃墟」と呼ぶかもしれないようなところである。

 しかし,私はこういう歴史の長い住宅で20代前半まで生活していた。

 「昭和レトロ」の住宅を好んで泊まりたい,というタイプではないが,どうして1日落ち着いた心で過ごせたのだろう。

 私はまた機会があれば,同じ宿を利用したい。

 行政にいたころ,出張先で泊まった民宿を後になって思い出した。

 お風呂は別の施設を探さなければならないが,車を利用しようと思う。

 私は嵐のような苦情を受けるかもしれない女将さんが気がかりで仕方がない。

 資本を出してホテル再建に名乗りを上げようかと真剣に思うほどである。

 ああいう「快適さ」が味わえる場は,もうこの日本からは消え去る運命にあるのだろう。

 古い教師も,同様だ。

 残されるのは,完全に機械で管理され,一切の塵・埃のない,「完璧」なモノだけになるのか。

 猥褻行為で次々に逮捕されている小学校教師たちへの感情も多少変わってきた。

 処罰を受ける教師の「人間性」が評価の対象になってしまうとは,情けない話である。

 直前に長谷寺を訪れて,観音様の御御足に触れてきた。そのおかげだろうか。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より