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「いじめ」対策は,日本という国のどんな弱点を象徴しているか

 新しい「いじめ」の定義によると,成績のいい子が近くにいて劣等感を覚えると「いじめ」になってしまうので,もはや「いじめ」の統計は意味をなさない。

 「いじめ」がゼロなんて,おかしいぞ!

 という恫喝をくらう状況だから,認知される「いじめ件数」はまだ増え続けるだろう。

 そのうち,「いじめ」のレベルを「心の震度1」「心の震度7」とか呼び始めて,細かい調査が始まることと思われる。

 「震度3」でも緩い地盤のところは相当揺れるし,「震度7」でも揺れをうまく受け流す柔構造の建物もある。

 不登校にならずに「耐えて」いれば「重大案件」にならない,というのも問題になるだろう。

 
 「いじめ」の根絶という「願い」はもちろん悪いものではないが,個人の言動だけではなく,

 「劣等感」などという,人間と人間が生活する場の「状況」によって生じる精神的な苦痛を根絶することは難しい。

 公立学校では特に,「できること」を隠すことが優れた生存戦略として機能するわけだが,「いじめ」防止のためにこうやって生徒たちは涙ぐましい努力をしているわけである。

 「公正・公平」などという原理や原則に照らしてみるときに,「いじめ」をめぐっては「目には目を」というタイプの要求をしてくる親が増えてくることも予想できる。

 「いじめは犯罪だ!」と声高に叫べば,「犯罪者は罪を背負うべきだ」「犯罪者には,刑罰を与えるべきだ」という主張も当然存在感を増していく。

 いずれ,「いじめ」を装って相手に罰をくらわせるタイプの「いじめ」も増えるだろう。

 学校は,どんだけ生きにくい場所になったんだ,とあきれるばかりである。

 「いじめ」対策は,どんどん「地盤を緩める」方向に流されていないか。

 今の日本では,そもそも地盤の緩い,危険な場所に住んでいる人が多い。

 しかし,「移住による安全確保」という選択肢をとることができない。

 「自分で自分の命を守る仕組み」がつくれない国の弱点が,「いじめ」対策に象徴されている。

 
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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より