大坂なおみ選手のインタビューへの非難・抗議
日本にはまだ,「グローバル人材」という存在や意義が広く浸透していない(それなのに,グローバル,グローバルと何とかの一つ覚えのように連呼されている)。
大坂なおみ選手にとって,不慣れな日本語で,しかもやや高度な質問を投げかけていたNHKのインタビュアーに対しては,私も少々不信感を抱いた。眠たそうに,というより,無愛想に,面倒臭そうにインタビューに応じていた大坂選手を責める気持ちにはならなかった。
>予定外のインタビューを無理矢理強要されたことへの怒りか?
とも感じたが,問題視するメディアもいくつかあったようだ。
片言の日本語のテロップを,「カタカナ」で表記することへの批判もあった。
>アリガトウゴザイマス
試合後のインタビューの愛嬌の良さとは比較にならないくらい硬い表情をさせるインタビュアーは,やはり「素人」である。テニスのことには無知でも,相手の心を和ませるテクニックくらいは身に付けておいてほしい。
ある人は,芸能とスポーツは日本の場合,「同じくくり」であることから,「インタビューされる側が努力して愛想を振りまくべき」みたいな逆のプレッシャーもかけている気がする。「スポンサーから多額の金を受け取っているのが選手であり,そのスポンサーの商品を買って経済的にも応援しているのが私たち視聴者なのだから」という発想。
2020に向けて,選手を「商品化」するメディアの自粛を求めたいが,「金もうけのための道具」として投資しているメディアだけを悪く言うこともできない。
アメリカのメディアは閉会式等について,大坂選手を擁護するような報道を行っていた。
メディアが利害関係でがんじがらめになっている国と,独立性が高い国とのギャップを感じるよい機会となった。
« 教員の「多忙さ」への遠慮がもたらす「多忙さ」 | トップページ | 教科独自の見方・考え方の意味や意義がわかるためには »
「教育」カテゴリの記事
- 教員になりたての人がすぐ辞める理由(2019.01.12)
- 教育は「願ったもの勝ち」「言ったもの勝ち」ではない(2019.01.08)
- 「一人も見捨てない」は罪な要求である(2019.01.04)
- 列で並ぶこと自体が好きな?日本人(2019.01.01)
「ニュースより」カテゴリの記事
- 止まらないビールの需要減(2018.12.30)
- 五輪ボランティアの数字を見て(2018.12.27)
- 南青山に似た環境の公立学校は,頑張った。(2018.12.23)
- 愛校心によって大切なものを失った経験から(2018.12.16)
「グローバル人材」カテゴリの記事
- 孤立・自壊する可能性に気づいた?中国との関係づくり(2018.10.26)
- 大坂なおみ選手のインタビューへの非難・抗議(2018.09.14)
- マリオが総理大臣ならピカチュウを防衛大臣,ハローキティを外務大臣に(2017.12.02)
- 準備体操なしで全力疾走させるような授業はアウト(2017.11.26)
- 11月20日 少子化が進む日本だが,日本には1600万人もの子どもがいる!(2017.11.20)
この記事へのコメントは終了しました。
« 教員の「多忙さ」への遠慮がもたらす「多忙さ」 | トップページ | 教科独自の見方・考え方の意味や意義がわかるためには »
コメント