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全国の「ブロック塀」問題

 尊い命がまた地震によって奪われた。

 「その命は奪われずにすんだはずだ」という声は,どんな災害でも,必ず上がってくる。

 あのブロック塀は,明らかに「高すぎ」だった。

 「目隠し」目的で継ぎ足したブロックの代わりに,もともとあった「金網」にシートをつければよかったはずだ,ということは後になって考えれば,だれでも思いつく。

 「業者の点検によれば,安全だった」のならば,「安全」の基準が間違っていたことになる。

 資格のない人間の点検など,「点検」とは呼べない。

 首都直下型地震が発生した場合,そもそも「安全」な場所などあるのだろうか。

 自分の身は,どうにかして自分で守らなければならない。

 ビルの下にいれば,ガラスが降ってくる,

 橋の上にいれば,崩落するかもしれない,

 といった「危険察知能力」は,どうやって高めることができるのか。

 「防災教育」の重要性がますます求められるようになるだろうが,カバーすべき範囲が非常に広い。

 「高い壁の近くはなるべく歩かないようにする」という判断力を,小学生にも求めるのか,どうか。

 全国には,倒壊の危険性のあるブロック塀が至る所にある。

 小学生の「町探検」のテーマにしてもよいのだろう。

 多くの自治体では,「ブロック塀調査」を進めているはずだが,学校も,「調査」を教育委員会任せにするのではなく,保護者を巻き込んで,「危険地帯探し」をすぐにでも始めた方がよい。子どもの「調査」能力を高めることで,将来の災害で救える命はたくさんあるはずである。

 「あいさつ運動」などが小学校になければ,犠牲にならずにすんだ,など,

 災害後に後悔してしまうことは,山のようにある。

 「危険」を声高に叫び続けると,何もできなくなるし,「いざというときは何とかなる」という「根拠のない自信」だけを頼りにしてはならない。できることから少しずつ,続けていくことが大切だろう。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より