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「偉くなる」つもりがなかった人の習慣

 地位のある人には,「軽い発言」は許されない。たとえ,宴席,酒席の場でも。

 一昔前は,そういう席で「軽い発言」が堂々とできる人が「地位の高さ」の証明だったのだろう。

 時代の変化から取り残されている場所がどこなのか,なぜそこなのか,を考えてみる必要がある。


 ある省庁で,「偉くなる予定ではなかった人」が,

 「偉くなったときのこと」を想定していなかったために,

 急に地位が上がってしまってもそれまでの習慣で「軽い発言」をしてしまう事態が起こっており,困っている,というニュース解説を耳にした。

 
 別の省庁では,「一番偉かった人」が,伸び伸びとご自分の主張を述べている。

 官僚の世界からすると「非常識」で「問題児扱い」されるこちらの方は,

 民衆感覚では「本当に偉い」と感じてしまう。

 
 日本の報道の世界では,「偉い人」たちをこき下ろすことが民衆感覚的に受けがよいので,

 とても熱心で躍起になっているように見えるが,身内でも同じような問題が起こっていないのかどうか,

 しっかりとした検証をすべきだろう。

 
 パワハラする側,セクハラする側が,「これはパワハラではない」「これはセクハラには当たらない」などと言っているため,「認知テスト」の第一問目から間違っている,という状況が手に取るようにわかる。
 
 どこかの省庁では「研修」を実施するようだが,忘れてはいけないのは,

 ペーパーテストでは正解できるが,行動では誤りばかり犯す,というのがその世界によくある人間のパターンであることを,まずは共通認識として持っておくべきだろう。

 「問題が起こった」→「研修をした」というパターンから抜け出せる仕組みをぜひ提言してほしい。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より