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東京五輪マスコット~「選択する責任」を小学生に負わせるのが主権者教育?

 東京オリンピックのマスコットキャラ決定を小学生の投票に委ねた経緯は,審査会の方の話をうかがって理解したつもりであるが,そもそもなぜマスコットが1組しか選べないのかという疑問については,どのような回答が用意されているのであろうか。

 教室での投票では,「ア」案以外を多く選んでいた子どもたちもおり,今はとてもがっかりしているかもしれない。

 オトナが「意思決定の難しさ」に苦悩するのはわかるが,なぜそれを小学生に丸投げするのかといったら,「マスコットは子ども向けだから」だという。

 まちではさまざまな地元キャラがいて,マスコット化しているが,喜んでいるのは子どもよりアダルトチルドレンたちだったりする。「なんで私たちに選ぶ権利を与えられていないのか」と本気で怒っている人もいるかもしれない。

 キャラの原型は子ども向けのアニメのキャラクターを連想させる各案だったが,「外国人の子どもたちにも受けがいいもの」という観点で言えば,「ア」案が「正解」だったのかもしれない。オリンピックは「世界の祭典」であり,「全日本選手権」ではないから。 

 東京都は,次のオリンピックには間に合わないが,「ボランティアなどにも積極的に参加したい」という感想を小学生に言わせることで,若者や大人たちへの刺激になり,ほくそ笑んでいるように思える。

 国も,「これは主権者教育にもつながる」と満足しているかもしれない。

 キャラクター投票のために小学校で使われたのは,何の時間だったのだろう。

 道徳の時間か?休み時間か?総合的な学習の時間か?社会科の時間か?

 この投票に,どのような教育的意義があると捉えるかによって,扱いは変わる。

 どこかのインタビューでは,「今回のような投票が全国一斉に行われる教育システムは素晴しい」というコメントがあったようだが,「断れない仕組み」があるとしたら,それは中国や北朝鮮と同じであることに不気味さを覚える神経があってほしい。全国の8割以上の小学校が参加した今回の投票は,少々「異常」ではないかと思われる。ただでさえ学習指導要領に示された内容を扱うので精一杯の学校現場に,「これをやれ」と言われて素直に従えてしまうのが,やたらと時間に余裕のある小学校らしいところと言えば納得もできるのだが。

 現在の小学生たちは将来,財政の破綻という悪夢を経験し,大増税に賛成せざるを得ない「投票行動」を宿命づけられている。

 自分たちの考えが採用されなかった子どもたちに対して,「主権者教育」なるものの「専門家」たちは,どのような言葉を投げかけるのであろうか。

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  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
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  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
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  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
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