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12月31日 6×3×2×3=12+24+72=4×9+8×9

 除夜の鐘が108回つかれるのは,四×苦+八×苦を追い払うため,などと説明していましたが,6×3×2×3が最も正しい解釈なのでしょうか。

 今年も本当に苦しいことが多い1年でした。

 鐘の音で苦しみが癒される文化というのもなかなかよいと思われますが,仏教というと,どうしても「葬式仏教」の印象が強く,より辛気くさくなるイメージもあります。

 一時期,若いお坊さんたちが女性の悩みごと相談を受けるなんていう番組が流行っていましたが,いつの間にか消えてなくなりました。

 悩みごとの相談をする場は,日本にはたくさんあります。

 病院の医師。

 カウンセラー。

 町の小さい商店主。

 代議士。

 占い師。

 日常の世界では,なかなかお坊さんに人生相談を持ちかける機会はありません。

 今,学校現場で,教師に悩みごとを相談できる小学生や中学生,高校生,大学生はそれぞれ何%ずついるでしょうか。

 『なぜ私たちは生きているのか』(平凡社新書)を読んでいたら,佐藤優氏と高橋巖氏が似たような経験をしていることに興味を持ちました。私もかつてしたことです。別の本で紹介されていましたが,尾木ママも同じでした。

高橋巖>(戦前は)教育委員会などなかったので,小学校は先生と子どもの結びつきが強く,クラスそれぞれに個性があって,顔つきがクラスごとにどこか違っていました。先生は子どもの家で夕食をご馳走になったり,日曜には子どもを自分の家に呼んで,将来の夢を話し合ったりしました。いじめっ子がいたら,先生はその子を呼んで,ぼくたちの組をいじめのない組にしたいので,先生の助手になって手伝ってくれないか,と頼んだりしました。

 さすがに家に呼ぶのは無理としても,大会で優勝したときに焼き肉やでパーティーをした思い出が残っています。

 佐藤優氏の場合は,学生が教師を評価するシステムがあるため,もし学生に食事をおごったりすると,接待によって評価を金で買おうとしている,という話になってしまうので,履修しても単位がつかない非正規の講座で教えているとのこと。こういう講座の方が人気があるとすると,大学っていうところの価値が透けて見えてしまいます。  

 制度によって,教師と子どもとの間には,底が見えない恐ろしい崖のような断絶が生まれてしまいました。

 国のねらいは達成できたとしても,それが社会の強化につながるのかどうか。

 そんな苦悩が除夜の鐘で洗い流されるわけではありませんが,一緒に悩んでいる人がいるということが救いになっています。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より