準備体操なしで全力疾走させるような授業はアウト
小手先の理論や先輩の実践,体験談などに頼っていては,現場で成果を出すことはできない。
現場で相手に向き合っているのは理論や先輩ではなく,自分なのである。
だからといって,理論や先輩の実践,体験談を知らないでよい,というわけではない。
教育現場で起こる様々な現象について,その都度その都度,新しい自分なりの「気づき」が得られるのは,理論や実践記録,体験談を知っているからである。
こういう話は,教師にとってあてはまるのと同じように,子どもたちにもあてはまる。
ただ単純に上級生と同じような体験をさせただけでは,
本当に大切な「気づき」は得られないまま終わることが多い。
「アクティブ・ラーニングを行う」だけでは意味がないことは,実際にそういう目にあわされた人ならわかるだろう。
そしてそういう人がこれから非常に増えてくるおそれがある。
その裏側で,理論なり先輩からの話なりを聞いていた人だけに,成果がついてくる。
現役引退を決めた巨人の「代走のスペシャリスト」,鈴木選手の記事を日経電子版で読んだ。
「勝負は準備の中で決まる」
この言葉を,これからALを実践しようとする現場の教師たちにも読んでほしい。
「準備」するのは,教師だけではない。子どもにこそ「準備」が必要なのであり,その「準備」を大切にしてきた授業スタイルを捨てると,子どもに待っているのは何なのか,失敗して気づいてからでは遅いのである。
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