中学校1年生でよく起こる思考停止状態
対人関係で何かの被害にあった人が,加害者を責めるのは当然のことですが,
被害にあったきっかけが,被害者自身にある場合には,加害者を責めるだけで終わらせてはいけないことはわかるでしょうか。
学校では,Aという子どもがBという子どもの悪口を言い,BがAに殴りかかって怪我をさせる,ということが起こりえます。
Aの怪我は,AがBに悪口を言わなければ防ぐことができたものでした。
しかし,Aという子どもがBに悪口を言ったことを反省できないことがよくあります。
なぜならば「私は被害者なのだから」という一種の思考停止状態です。
A・Bという空間上の対立軸しか頭になくて,どういう経緯でそうなったのかという「時間軸」での思考が働かない状態です。
起こったことを順を追って説明することができないのは,どんな教育が欠けているからでしょうか?
中学校1年生(小学校7年生)によく起こる生活指導事案です。
なぜか,中学校2年生になると,時系列で語ることは可能になります。
発達段階によるものなのか,生まれて初めて,通史としての「歴史」を中学校で習うからか?
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