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スクール・サポート・スタッフの投入で,労働時間は増加する

 読売新聞が配信した「教員の長時間労働改善、事務作業に支援員配置へ」というニュースを読んで思ったことを率直に述べる。

 実際に事務作業員が配置されたとして,どんな仕事を頼めるか?

 私が頼みたい仕事は一つもなかった。

 また,頼みたいが頼めない仕事があった。

 事務作業員は大規模校に配置されるというが,たとえば30学級ある小学校に配置された人に,担任教師が配布物のプリントを頼んだら,どういうことになるのか。できあがりがいつになるかわからない状況が生まれるに違いない。もし事前に頼めるようなプリントは,どうしても個人でやりたくなかったら,学年や分掌組織の仕事として処理できるだろう。

 パソコンの準備が必要な教員が同じ時間に重なったら,どちらかを優先せざるを得なくなる。

 生徒の個人情報が含まれるデータの入力を,アルバイトの人に頼むのは気が引ける。データの入力ミスのチェックをする時間が必要になり,結局,労働時間が減るわけではない。

 テストの採点の補助だが,中学校は想定されていないのか。1人でどれだけの教科の採点補助が可能だろう。

 きっと現場の学校の管理職も参加して検討した制度だろうから,「意味はない」とは言わないが,どれだけ労働時間が短縮されるかというと,私は全く逆の効果を危惧する。(本来,効果は期待するものだが)

 こういう人が入りました!

 いろいろと頼めますよ!

 じゃあ,配布するプリント(宿題の量)を増やしてみよう!

 学年だよりの発行回数を増やしてみよう!

 テストの記述式の問題を増やしてみよう!

 アンケート調査の回数を増やしてみよう!

 掲示物を新たに構想しよう!

 ・・・そう,せっかくいただいた人材を無駄にしないように,

 仕事を増やすというのが,日本という国の学校現場の特色なのですよ!

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より