正直で無責任な政治家は,好感度を保てる?
内閣を構成する大臣たちの資質が疑われるとき,首相の任命責任も同時に問われるのだが,今の時代,子どもでも大臣の中には,「官僚の作文を読む人」「官僚のアドバイスがないと話せない人」がいることを,国会中継などを通して見抜いてしまっている。
「自分にはその力がない」「担当する業務の内容に詳しくない」と自分から表明している人に,だれが期待をかけるのだろう。そもそも,すでに「大臣」に期待をかけるという感覚は日本では失われているのだろうか。
野党から総攻撃を受けても,さすがに就任後すぐの失言で罷免したとあっては,任命者である首相の立場がない。
「大臣は飾りに過ぎない」という子どもたちの印象を,どうやったら払拭できるのだろうか。
今や,「あの大臣は,無知で無責任だけど,正直で好感が持てる」という人もいそうである。
「嘘をつかない政治家」という姿が,とても新鮮な印象を与えている。
公的な場では,「言い間違い」ではすまされないことが多々ある。
だから,「書かれたものをシッカリ読む」ことも大事である。
ただ,国民の多くは,政治家の「建前」は聞き飽きている。
もっと「本音の言葉」を聞かせてくれる政治家の出現を待ちわびているのではないか。
「医療費を削減するために,もっと皆さん,運動して健康な体を作りましょう!」なんていって,
「運動しすぎて病気になったから,責任取ってくれ」と批判されたらたいへんだ・・・なんて思う人ばかりでは,だれも何も言えなくなってしまう。
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