東京都教育委員会の傘下に入る?東京学芸大学と附属学校
国立大学の附属学校をつぶしていこうという動きは,すでに30年以上前からあったものだが,そう簡単にできることではなかった。行政が規定する存在意義と,実社会での存在意義が乖離しているのは何も国立大学の附属学校に限ったものではないからである。
ただ,現状のような官邸主導の「恐怖政治」が続けば,「消されにかかっている」ことを肌で実感できるようになるだろう。現に,公立学校の採用試験に合格できない人を採用している附属学校が増えて,一般の公立学校よりも指導力に課題がある教員が増えていけば,附属学校の存在意義は一切説明がつかなくなるだろう。
国立大学の附属学校には,一般の学校にとっての「教育委員会」と同等の機能を果たすための事務局がない。
そこが最大の弱点だと定義できる立場からは,格好の攻撃対象になる。
東京学芸大学の大学院の先生を見てみたら,驚いた。
東京都教育委員会の「重鎮」だった方々が並んでいらっしゃる。
これで,東京学芸大学の附属学校は,「安泰」だと思われた。
都立高校のような「改革」がどんどん進められるだろう。
国立大学の附属学校に,「ガバナンス」(=管理・支配)が働く時代になったのである。
これではもはや,国立大学の附属学校に存在意義は見いだせなくなるだろう。
もうお気づきの方が多いと思われるが,今の政治のもとでは,そもそも国立大学に存在意義はないのである。
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