SAPIXの先生が教えてくれた,「通っても意味がないレベルのクラス」
私の子どもが通っている塾(SAPIX)から,ときどき電話がかかってきます。
今までは,「よくやっている」という内容の連絡でしたが,今日は「正答率が50%以上なのに間違えた問題を,自宅で勉強させろ」という指示の電話でした。
「今のままだと,どこかに合格しても,進学した学校で,他の子はこんなにできるんだとショックを受けることになる」という脅し文句つきでした。
もともとできる子が集まっている進学塾というところは,教えている人の競争も激しいのかもしれません。
こいつが教えたクラスはテストの結果が悪くなる,というデータもはっきりと存在するのでしょう。
進学塾には,塾の子どもたちの「正答率」という,問題の難易度や子どもの理解度を測るための絶対的な数値データが蓄積しています。
「正答率が高い問題を間違えるのはおかしい」という論理はわからないでもありませんが,そうやって子どもにプレッシャーをかける教師に疑問を抱いたので,
「どのくらいのクラスから下の子が塾をやめていくのですか?」
と聞いたところ,答えたのは私の子どもの所属しているところよりは下のクラスでした。
「そのクラスまで下がると,塾に通う意味はないのですね」と聞くと,
「いい学校に合格することが難しくなることに気づくからでしょう」という趣旨のことを言っていました。
進学塾には,子どもの側からすると,「いても意味がない」子どもがたくさん通わせられているわけですね。
進学塾の方から辞めさせるという選択肢をとらない理由は,言うまでもないでしょう。
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