都心で見つけた「避難小屋」を訪れる人たち
営業をやめたパン屋さんに近づくと,「男性」「女性」別々の入口が用意されていた。
中に入ると,風呂屋の暖簾がかかっている。
ここはどこなのか?
奥から現れた女性は,週2回ここにいらっしゃる「管理人」であった。
いろいろなものを見せていただいた。
廃業したパン屋さんが使っていた,種類ごとのパンの値札。
端数を見て,見学に訪れた生徒は,すぐに「これ,消費税が3%だったころのものだ!」と気づいた。
他にも,廃業した旅館から運ばれた徳利やお猪口。
「ケロリン」の桶。
そして,奥には風呂屋の下駄箱。
なぜか,奥の部屋には黒板があったが,何でも不登校の子どもがここで勉強することも可能なのだそうだ。
もとは神社がたっていたこの場所は,地域の人々の特別なコミュニティー空間にする構想があったとのこと。
「ものを捨てることが大切」という人の気持ちもわかるが,
私は完全に「ものを捨てられない人」の代表であり,「ものをとっておいてくれている人」が大好きである。
ここには,九州出身の小説家の方も訪れたそうで,出版された文庫本が置いてあった。
何が人を引付けるのだろう。
神社の跡地ということもあり,パワースポットの一種になっているのではないか。
再び訪れずにはいられない,そういう場所である。
ちなみに,昼食は,その近くの大正3年創業のお店でいただいた。
地域を歩くのは,本当に面白い。
前の記事で紹介した消防士さんも,「ブラタモリ」が大好きだそうだ。
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