カンニングの習慣がつく『学び合い』
日常的に,友達から答えを教えてもらって理解する習慣がついた子どもは,試験のときに落ち着かなくなります。
私の学校でも,カンニングと疑われても仕方がない目の動きをする中学校1年生が,最初の定期考査で何人か「摘発」されます。
さすがに次の定期考査ではそういう生徒は減っていきますが,どうしても「直せない」子どもがいる。
まわりが気になって気になって仕方がない。
もしかしたら,勉強とはいつもだれかと一緒にしゃべりながら行うこと,という習慣が染み付いてしまっているのかもしれません。
小学校(の担任)によっては,カンニングが公認されてしまっていたところもあるらしい。
無理もないですね。
大学入試で「携帯電話を持ち込み可にしたらどうだろう」と提案しているセンセイの影響を受けてしまったのがいるようですから。
さすがに会話は禁止にするとしても,問題を写真で撮影して,頭の良い人に解いてもらい,解答を送信してもらえれば,よい点が狙えてしまいます。
要は,正解が出せる人とどれだけの人脈をもっているかが評価の分かれ道になる,ということですね。
学校は寄生虫として生きる道を教える場所ではありません。
『学び合い』はテストで点数が高くなることが売りのようですが,その理由がよくわかりました。
「政治闘争」があったり,多くの人から相手にされない理由も。
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