「どうせ子どもは教師の話を聞いても理解できないし学ぶ意欲は高まらない」という子ども観が生み出す凶育
「子どもたちの能力を信じる」などと言っているくせに,
「どうせ子どもは教師の話を聞いても理解できない」と見下している人たちがいる。
こういう子ども観が生み出す凶育は,戦前から何度か周期的に現われ,そして沈没していった。
子どもを信じない大人が実践する凶育は,決して長続きしないものである。
荒れた学校や学級が立ち直っていく過程を知っている人が,決して捨てない信条がある。
それは,「子どもは本気で語る大人の話をしっかり聞ける存在である」ということ。
残念ながら,世の中には本気で騙る大人がいる。
教育現場から尻尾を巻いて逃げていった人間たちが,
教師を混乱に陥れようとしている状況に待ったをかけられるのは現場の教師に他ならない。
子どもたちが本気・本音で語り合える場面を,どういう機会に与えていこうとするか。
授業研究でしか実績をあげられないタイプの人には,一生かかってもわからないだろう。
子どもを守れるのは,現場の教師である。
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