ポケモンGOでサイバーセキュリティー教育・熱中症予防教育
ポケモンGOの日本配信を前に行われた政府の対応が注目されている。
内閣サイバーセキュリティーセンターから,
『ポケモントレーナーのみんなへおねがい♪』というチラシが公開された。
特定の企業のアプリやキャラクターだから,政府がそれらを宣伝しているようにも見えるのだが・・。
「おねがい」は以下の9項目。
>1 個人情報を守ろう
>2 偽アプリ,チートツール注意
>3 お天気アプリは必ず入れよう
>4 熱中症を警戒しよう
>5 予備の電池を持とう
>6 予備の連絡手段を準備しよう
>7 危険な場所には立ち入らない
>8 会おうという人を警戒しよう
>9 歩きスマホは×ですよ
情報モラルに関する内容は,1,2,8,9だが,
屋外での長時間の利用を想定して,3~7まで「親切」に加えてくれているのは,
教育の世界でいえばとても「実践的」なお仕事である。
厚生労働省や総務省,文部科学省の人間がいないと,こういう内容がもれてしまい,
「みんなへのおねがい パート2」のように,あとで付け足すという無様な仕事になってしまうおそれがあった。
ところで,SNS,GPS情報,マルウェア,チートツール,公式ストアといった用語に不慣れな教員も多いはずだから,いずれ「ポケモンGO研修」という取り組みも始まるかもしれない。
真夏の時期に屋外で楽しむ人気アプリリリースとあって,「ポケモンGO」で熱中症による救急搬送何名といったニュースが連日流れることも予想されてしまう。
後手にまわる仕事ではなく,「攻めの行政」といった姿は学校現場でも見習うべきものだ。
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