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若者が高齢者を殺す国

 日本で「何かが変わり始めている」予感を持っている人は,少なくないだろうと思われる。

 科学技術の進歩による変化はもちろんだが,中にはあまり喜ばしくない変化もある。

 「若者によって殺される高齢者が増えていく」という変化が,日本で起こらないという確信は持てるだろうか。

 実際には,そのような変化を示すデータはないと思われる。

 60年前の方が,今よりもっと未成年による殺人の件数は多かった,というデータはある。

 ただ,これから起きるかもしれない事件の中で,

 今の日本でくすぶっている爆弾の導火線に火をつけてしまうようなものが出現しないか,心配である。

 痛ましい事件・事故の背景に何があるのか,独自の取材で社会への目を開いてくれるような仕事に取り組む人はほとんどいなくなっているのが現状だろう。

 芸能人の麻薬中毒だとか不倫などにはいくらでも飛びつくのに。

 「話題性」という甘い汁を吸って生きていこうとする人ではなく,

 「問題性」という社会の最も苦い部分に目を向けさせてくれる仕事は,成立しない世の中になってしまったのだろうか。


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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より