子どもは教師や親の特性をよく理解して行動する
子ども集団には,「賢さ」がある。
教師や親の「怒り」のツボを心得ている子ども集団は,「余計な時間」を省くことがある。
子ども集団が「余計な時間」と考えている典型的なものが,
「お説教の時間」である。
ある生徒の親は,2時間でも3時間でも子どもにお説教を続けられるという。
きっと,親が子どもだったとき・・・つまり,おばあちゃんも同じようなことをお母さんにしていたんだね・・・と慰めてあげることにしている。
あなたの子どもには,そんな苦労をさせないようにしてあげてね・・・。
賢い子は,「無駄な時間」を削減するための知恵を身につける。
こういう「知恵」を,教室で使っている子ども集団がいることに気づけない教員がいる。
「うちのクラスにいじめはありません」
その根拠は,「子どもたちが,いじめはないと言っているから」だと。
いじめられている子どもが,「いじめはない」と言わされていること,
アンケートで「いじめられていない」と答えさせられていることに気づけない教員がいる。
見抜けない教員を見越した作戦を子ども集団は立てて実行してくる。
小学校とは異なり,中学校では,「見抜けない教員」が放置されることはない。
なぜなら,教科担任なり,部活動の顧問なりが,簡単に見破ってしまうからである。
学年主任という立場になったら,「見抜けない教員」のフォローをすることが重要な責務となる。
教師は,その「人間像」を丸裸にされる存在であることを自覚しておかなければならない。
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