「指導死」と教師の責任
教師に問題行動などの指導を受けた後に,生徒が自殺してしまうことを防ぐ方法はないだろうか。
報道等では,「複数の教師から○○分間にわたって指導」という書き方をされているが,
「複数」で行うことによって,生徒に強い「圧力」をかけてしまうという問題はあるかもしれない。
しかし,「単独」で行うと,「体罰」などのリスクもあり,必ず教師は複数で生徒指導を行うことは常識になっている。
また,「複数」の教師の中には,「叱る役」だけでなく,「慰める役」「自信を取り戻させる役」を担っている者もおり,
○○分間,ずっと叱られ続けているわけではない場合もある。
指導の全容を公開することは難しいかもしれないが,「指導死」が繰り返され,
それが「一般名詞化」してしまうことのないよう,もし「失敗」があったのなら,できるだけそれを
共有したいものである。
とにかく,子どもを死なせることだけは絶対に避けなければならない。
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