どんなに偏差値が高い学校でも,1学年に200人いたら,200番の生徒がいる
校内の偏差値が低いある高校生が,ある塾に通って,有名大学に進学した,という話は,調べてみたら,
もともと偏差値が高い高校の校内偏差値が低い人物だった,という話がある。
どんなに偏差値が高い学校でも,成績が下位の生徒がいる。
得点順に並べたら,200人いれば必ず200番がいる。
最下位の200番と中位の100番の生徒の得点差が数点違い・・・なんていうことはない。
1クラス15人くらいで運営する塾の中でならありうるかもしれないが。
どんなに偏差値が低い学校でも,必ず校内順位が1位の生徒はいる。
成績だけで見た場合に限っても,どちらの方が子どもにとって幸せか,本人にも簡単には説明できないだろう。
~という有名校の生徒という「看板」に,どれだけの意味があるか。
塾と同じように内容を先取りして学習している学校の授業に,どれだけの意味があるのか。
成績下位の子どもたちがどのような苦悩を抱えて学校や塾での生活を送っているのか。
この子どもたちは将来,どのような立ち位置を社会で見つけていくのか。
取り越し苦労であってほしいが,どうしても気になってしまう。
ある有名国立小学校の保護者が,面談で,「こんな成績では困るから,塾に通わせた方がいい」と言われたそうだ。
あきれて言葉も出ない。
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