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教員採用試験で必ず問われる中学校社会・高等学校地歴・公民の問題

 平成28年度に入ると,3度目の出題になるかもしれません。

 平成26年1月に,中学校学習指導要領解説と高等学校学習指導要領解説の一部改訂についての通知文が文科省から出されました。

 目的は,以下の通りです。

>我が国の領土に関する教育や自然災害における関係機関の役割等に関する教育の一層の充実を図るため

 改訂の内容は以下の2つで,対象となるのは中学校社会と高等学校地理歴史・公民です。

>(1) 領土に関する教育の充実について

>(2) 自然災害における関係機関の役割等に関する教育の充実について

 中学校社会の地理的分野では,

>竹島について,我が国の固有の領土であることや韓国によって不法に占拠されていること,韓国に対して累次にわたり抗議を行っていること等を扱うことを明記

>尖閣諸島については,我が国の固有の領土であり,また現に我が国がこれを有効に支配しており,解決すべき領有権の問題は存在していないこと等を理解させることを明記

 中学校社会の歴史的分野では,

>明治期に我が国が国際法上正当な根拠に基づき竹島,尖閣諸島を正式に領土に編入した経緯に触れることを明記

 中学校社会の公民的分野では,

>北方領土や竹島に関し未解決の問題が残されていることや,現状に至る経緯,我が国が正当に主張している立場,我が国が平和的な手段による解決に向けて努力していることを理解させることを明記

>尖閣諸島については,現状に至る経緯,我が国の正当な立場,解決すべき領有権の問題は存在していないことを理解させることを明記

 国家の主張を「理解させるべき教育内容として具体的に指示」した事例は,かつてあったでしょうか。

 教師の立場は,あくまでも「国際社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者を育成すること」であり,

 「日本への国土愛が強すぎて,平和的でなく,民主的でもない国家や社会をめざす人」にすることを避けることです。

 ですから社会科の教育目標には,「諸資料に基づいて多面的・多角的に考察」することの大切さが示されているわけです。

 授業では,北方領土問題に対するロシアの主張,竹島に対する韓国の主張,尖閣諸島に対する中国の主張をふまえた上で,日本政府の見解の根拠が理解できるようにする教材なり授業展開なりが求められます。

 平成28年度,つまりこの春に中学校に新入学する生徒は,新しい教科書を手にします。

 高校生は平成29年度になります。

 新しい教科書では,領土に関する記述が増しているはずですが,教師になるべき人が領土に関する知識を欠いていてはまずいですね。

 ですから私が社会科や地理歴史・公民科の面接官なら,必ず聞いてみることにすると思います。

 尖閣諸島をめぐる中国の動きと日本政府の見解について,簡単に説明してみてください。このことを授業で扱うときに,あなたならどのような教材を使いたいですか?


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  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より