経済産業省と満10歳を迎える「社会人基礎力」
総務省が「主権者教育」に,金融庁が「金融経済教育」,法務省が「法教育」にと,
「教育」の分野に各省庁が積極的に乗り出し始めている。
経済産業省は「社会人基礎力」の育成を支援し,創価大学の中にある「社会人基礎力協議会」が開催している「社会基礎力育成グランプリ」の梃子入れも行っている。
「社会人基礎力」を構成する3つの能力は,
「前に踏み出す力」(アクション)
「考え抜く力」(シンキング)
「チームで働く力」(チームワーク)とされている。
教育現場で一般的に使われている言葉を使えば,
主体性,課題発見力,協働性に対応するのだが,
「働きかけ力」「実行力」「計画力」「創造力」「発信力」「柔軟性」などの12の「能力要素」も合わせて示されている。
興味深いのは,「チームで働く力」の要素の中に,「情況把握力」という,いわば「空気を読む能力」が入っていることである。いかにも日本らしい能力である。
この「社会人基礎力」は,今から10年前に定義づけされたものらしい。
社会は大きく変化しているが,10年間変化しないものを掲げ続けているあたり,
不易の部分を大事にしているようにも見える。
学習指導要領も,同じようなスタンスでつくればよいのではないか。
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