「異常++」たちの強さ
LGに対する差別意識をなくすことは難しいだろう。
特に「家の存続」や「少子化」を極端に気にしている人たちにとっては,
「正常とは言えない」という価値観をくずすことは困難だろう。
「異常++」と呼ばれた人たちの中で,
そのような呼称をあえて自ら名乗るジョークで相手を惹きつける
強さを持っている人もいるらしいが,
言われて嫌な気持ちになる人が多いのは確かだろう。
相手を傷つける意思が明確な場合は,
確信犯的な差別主義者である。
心の中までは強制も矯正もできないが,
「こういう言葉を告げたら,相手は何の反論もゆるされずに傷つくだけで終わる」
ことがわかった上で乱暴な言葉を使う文化は,
ネット社会が広まるにつれて日本社会にも定着しつつある。
小中学生のネットいじめはおそらくこれからも続発し,自殺者も後を絶たないだろう。
人と人との直接的な肌感覚のコミュニケーションではないSNSでのやりとりでは,
人を「強くする」ことはできない。
「テレビ」では,間接的なかたちで「人間的なつながり」を目にすることができるが,
LGの人々が活躍できる場所が,「テレビ」や「夜のお店」の中だけではないことを知る機会を増やすことが求められる。
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