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「未来志向」の反対語は何だろう?

 日本と中国・韓国との首脳会談を経て。

 安倍首相の語る「未来志向の日韓関係」とは,どのような関係のことか。

 単に「将来世代に負の財産を残さない」という意味だけで使っているのだろうか。

 それを考える前に,「未来志向」の反対語とは何か,考えさせてみてはどうだろう。

 あなたは「未来志向」の人ですか,それとも・・・。

 「反対語」を考えるときには,マイナスの価値を含むものにかえる場合と,

 プラスの価値のままで,視点が異なっているだけのものにかえる場合がある。

 マイナス価値のものの例は,「過去にこだわる」「過去に拘泥する」など,

 では,プラス価値の意味をもつ「反対語」とは何だろう。

 そうやって考えると,「未来志向」という言葉には,たいした意味が含まれてないということに気づく。

 相手を批判するようなニュアンスで使っているともとられかねない,微妙な言い回しである。

 「過去のことを忘れる」「過去のことを水に流す」という意味で使っているのか,という批判が考えられる。

 悪意のある解釈をあえてしてみる,という練習も必要かもしれない。

 言葉選びは慎重にすべきである,というところが教育現場での落としどころだろうか。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より