5W1Hは順序も大事
読書編で紹介した堀裕嗣さんの本の第1講は,
「HOW」から「WHY」への転換というタイトルがついていたが,
誤解のないように紹介するには,「HOW」の前に「WHY」がなければならない,
という趣旨の警句として理解すべきであると言うべきかもしれない。
もっと言うなら,「5W1H」の順を大切にしよう,という話になる。
「5W1H」は事件を報道する新聞記者や聞き取りをする警察官の専売特許ではなく,
教師たちも日常の業務で確認しておくべきポイントである。
まず,「いつ」やるのか。ここから「どのように」に進むことは可能である。
「どこで」やるのか。やはり,ここから「どのように」へと進めることもできる。
「だれが」やるのか。
「何を」やるのか。
「なぜ」やるのか。
最後が「どのように」になっていることは,とても大切である。
歴史学習の大観をどのようにやったらいいかわからない。
そう困る前に,「なぜ」歴史の大観をするのか,その必要があるのかを知ることが大切である。
大観とは,歴史の何を考えることなのか。何のためなのか。
それがわからずに「どのように」も何もない。
「学習指導要領にやれと書いてあるから」ではお話にならない。
学習指導要領の解説を実際に読んでいれば,そういう答えにはならないはずである。
子どもはどうやって叱ったらいいのだろう。
その前に,子どもを叱るのは何のためなのかを考える。
何を叱ろうとしているのかがはっきりしないまま,叱っていないだろうか。
叱るべきタイミング=「いつ」を間違う人も多い。
さすがに「場」を間違う人はいないように思えるかもしれないが,
教師ならやりかねない。
だれが叱るのがベストだろう。
そういう発想をするチャンスを与えてくれるのが,
「5W1H」というフレーズである。
単に疑問詞をひとまとめにしているだけではない。
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