一〇〇〇〇〇〇〇〇総活躍社会・国民会議と「モモコ」旋風
一億総活躍社会の実現に向けて,「国民会議」が動き出した。
「国民」から乖離した「国民会議」にならないか,
「国民」から白い目で見られる「国民会議」にならないか,
「国民」の方ではなく,安倍首相の方しか見ていない「国民会議」にならないか,
「国民」にわかりやすい説明のできない「国民会議」にならないか,
「国民」のために役に立たない「国民会議」にならないか・・・・・
委員になったことだけで名誉であり,あとは事務方の作文にお墨付きを与えるだけで終わればよい,と考えている人はいないか・・・・
さまざまな心配があり,すでにその声も上がり始めている。
日経などで紹介されている菊池桃子・民間議員の発言の趣旨は,
「一億総活躍」の定義が理解されていない
「ソーシャルインクルージョン」という言葉を使ったらどうか
というもので,後者が「わかりやすい」言葉なのかという批判がネット上ではすでにわき上がっている。
発言の内容に対する批判なら問題ないのだが,「人格攻撃」という卑劣な表現がネットを中心にわいてくる事態は,今回のようなケースに限ったことではない。
今後,国民会議が今後,各省庁をどれだけ動かしていけるのか,
「縦割り行政」を変えることができるのか,
「国民」に感謝される政策を実現することができるのか,
選ばれた民間議員からの新たなアイデアが生かされるのか,
中学生たちには注目させておきたい。
「一億」だから,1600万人いる15歳以下の子どもたちは「活躍」の主体としては含まれず,
社会で「活躍」するための準備をする期間を過ごしていると考えることもできる(20歳以上で1億人くらいか)。
「一億人になったときに,どうこう」ではなく,今,変えることができることを変えずに,将来への願望だけを寄せ合っても意味はない。
菊池桃子・民間議員が提言する「キャリア権」を織り込むために,憲法改正にいたるくらいのインパクトある成果を期待したい。
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