巨人ファンを止める日
父親の膝の上で,物心つく前から「野球は巨人を応援するもの」と思い込まされてから,
すでに半世紀近くが経過しようとしているが,他球団の主力選手がクリーンアップを打ち始めるようになってから,いつかは巨人ファンでなくなる日が来るのではないかと不安とも何とも言えない気持ちでいた。
昨年,リーグ優勝を3にのばしても,それほどうれしくなかったのは日本シリーズに出られなかったからなのか,どうかははっきりしない。
今年はリーグ優勝を逃したが,日本一になるチャンスは残されている(これもヘンな話と言えば・・)。
まだヤクルトを破って日本シリーズに出ることを期待している気持ちがあるということは,
今でも巨人ファンであったのだと確認することができた。
しかし,巨人の現役選手が賭博にからんでいたという報道は,衝撃的なものである。
軽い気持ちから手を出し始めたのかもしれないが,すでに相撲界でも問題になっていたことでもあり,
球団がそれなりの「教育」もしていたはずである。
今回,「借金取りが来て発覚」という何とも情けない形で明るみになったようだが,
「情けない」ではすまされない大問題だろう。
すでに遠藤大臣からもコメントが出されている。
東京オリンピック招致が決まって今まで,いろんなゴタゴタがあったが,せめて
スポーツ界自体はまともであってほしかった。
が,そうではなかった。
とうとう巨人ファンであることを止める日が来るのか。
何かあり得ないほどとてつもない大きなものを失った気がするが,
きっと私個人の感傷で終わる話ではないだろう。
全選手への聞き取り調査が行われるという。
クライマックスシリーズどころではない。
高校野球では,出場停止は当たり前のことである。
プロなら許されるというのは200%誤った論理である。
今時,「野球以外のこと,相撲以外のことは何も知らない」ですまされる時代ではない。
巨人でなければ,これほどまでの衝撃がなかったかもしれないという
気持ちがあることも,今,居心地が悪い原因である。
山本太郎議員の国会でのパフォーマンスがふと目に浮かんだ。
絶対に死んではならない魂が,どこかにあるはずなのだ。
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