30年以上前の指導観から先に進めない人
中高でアクティブ・ラーニングに日常的に取り組んでいる教師は多くはないだろう。
ましてや試験の直前まで,自主的に課題を解決させるような授業ができる学校は少ない。
先日,ある学校で教育実習を終えたばかりの大学4年生と話をする機会があったのだが,
実習校は私立だったので,「解説型」授業でよかったようだ。
これほど楽な教育実習はない。
公立の教育現場では,観点別学習状況の評価によって評価・評定を出すようになってから,
「解説型」授業ではすまされなくなった。
だから「講演会」と「授業」を同列に見なすような授業観は,少なくとも20年前には姿を消している。
「講演会」とは真逆の極端なタイプが『学び合い』である。
『学び合い』が大嫌いで,『講演型』授業に魅力を感じるタイプは,10年以内にみんな退職し終わる時期を迎えている。
プレゼンソフトや電子教科書が使える環境が広がり,
『講演型』授業はだれでもできるような時代になった。
しかし,そんな授業では十分な力がつかないことは,歴史が証明してしまっている。
その最もわかりやすい例が,実は退職間際の教師たちだというのは哀しい皮肉である。
なぜ生徒の「理解」が深まらないのか,という問いへの答えが出てこない。
「選択式のテスト問題」ではだめなんだ,という危機意識が希薄である。
生徒が自ら課題を設定することが苦手なのはなぜか,という理由が説明できない。
すべて自分にもあてはまってしまっていることだからである。
教育ブログの世界はすばらしい。
具体的なサンプルが日常的に公開されることは,ある意味,非常に貴重である。
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