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なぜ授業中に生徒が寝てしまうのか?

 教育実習生だけとは限らないでしょうが,実習期間によく話題になります。
 
 どうして寝てしまうのだろう?

 授業がわからないから?

 説明ばかりだから?

 わかりきったことだけ話しているから?

 つまらないから?

 なかなか「本題」にたどりつけないことが多いのですが,

 これって,自分がかつてそうだったことをふり返っているだけにすぎないのでしょう。

 寝ていて支障があったという経験をどのくらいしてきたのでしょうか。

 もしたいした影響がないのであれば,

 「生徒が寝てしまう授業」の存在自体に支障がないことになってしまいます。

 そして,実際に多くの学生は,支障がなかったことを知っています。

 授業中に寝ていることで,何か重大なものを失ったことに気づけないのが不思議です。

 何を失ったのでしょうか。

 小学校の先生にとっては,なかなかわかりにくいことかもしれませんが,

 職員会議や研修で講師の話を聞いているときの自分を思い浮かべてみてください。

 高校生や大学生のころの自分をふり返ってみてください。

 寝ていて重大な支障になったことはありますか?

 何か重大なものを失った実感はありますか?

 スイッチをオフにしているのは,先生の「どのような指導方針」なのでしょうか。

 
  
 一つだけ付け加えておきます。

 グループでいろいろ話し合っている場面を見て,

 「寝ている子どもが多いな」と思う人はほとんどいないでしょう。

 でも私はよく,「眠っている子どもが多いな」と思います。


 『学び合い』は,能力を眠らせておくシステムだということに,

 気づいている人がどのくらいいるでしょう。


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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より