「セールスマン」を見下す非常識人間はどこで生まれたか
「セールスマン」という言葉は子どもの頃に聞いたことがあるが,
「笑うセールスマン」(正しくは「笑ゥせぇるすまん」?)が放映された頃を境に,あまり聞かなくなった。
「営業マン」の方が古い呼び方かもしれないが,今は性差別と誤解されないために,
「ビジネスパーソン」という表現になっている。
英会話を少しだけかじれば,カタカナ語を使うときに配慮すべきことが自然と身に付くはずである。
それに,今時,営業の社員に「売ればよい」などという話をするための「講習」があるのだろうか。
勝手に営業職の人向けの「講習」に低い価値付けをするような人間はどこで生まれたのか。
単純に今のビジネス社会の知識に欠けているか,
営業職の人々を見下している人間は,
さらに教育の世界の人間まで見下そうとしている。
そういう人間が「上から目線が気に入らない」という趣旨の話を公開している。
開いた口がふさがらない。
「自分はあんな講師とは違い,いい実践をしたのだ」と自慢したいだけなのだろう。
このような非常識な人間を生んだのは,教育現場なのか。
教育現場に入る前から非常識なのか。
教育現場を離れても,常識は手に入らないのか。
教育現場にいた人間は,「セールスマン」としては使い物にならない,という話は有名で,
シルバー人材センターですら,もてあましている「人材」の筆頭が,「元教師」である。
職業に貴賎はない。
しかし相手を貶め,自らも同時に貶めているのが教育関係者であるのは悲しい現実である。
ちなみに,営業の仕事を極めるための基本的な考え方を紹介しているサイトは多いが,
どこをひっくり返しても「売れればよい」などという浅はかな発想はない。
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