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ドラえもん映画にみる「特攻」「玉砕」精神

 昨年公開されたドラえもん映画『新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜』が今月テレビ放送され,娘がその録画をときどき見て楽しんでいる。

 登場人物の心情や行動を,『道徳的諸価値』と重ねながら,一緒にながめていたが,

 「友情」とか「信頼」とか「協力」いう価値を具体化させる行動として,

 敵に堂々と立ち向かっていく「勇気ある突進」に対しては,少々の違和感を覚えた。

 まさに「特攻精神」である。

 ドラえもんの秘密道具という究極の武器を手にしていながら,

 登場人物たちは苦戦を強いられる。

 そして「仲間を見捨てない」という決意のもと,

 多数の敵陣に乗り込んでいく場面があるのだが,

 武装勢力に子どもがほとんど素手で立ち向かう姿はいつかの戦争を思い起こさせる。

 子ども向けのアニメの「戦闘シーン」は,だいたい同じようなテーマと結末である。

 「あの」のび太でも,勇気をもって敵に立ち向かった・・・・ことが,

 子どもたちの心にはどのように残っていくのだろうか。

 日露戦争時に子どもだった世代の人たちが,アメリカとの戦争に向かっていったことはよく知られている。

 大国ロシアを破った軍人はまさにヒーローであった。

 新聞や雑誌,子ども向けの絵本などによって,その「英雄像」は心に深く根付いてしまった。

 「モンスター」たちに戦闘はまかせて,指示だけしていればよい「ポケモン」ファンの子どもには生まれない感情とは何だろうか。

 作者の意図からは乖離して,やがてヒーローになってしまったゴジラやアトムが育てた感情とは何だろうか。

 「だれかが守ってくれる」ことへの信頼感と,

 「自分で何とかする」という「自主・自律の精神」が,相反する価値として対立してしまうことはおそろしい。

 「玉砕」を避けるための「制御装置」を開発することも急務であると思われる。

 「秘密道具」にやられてしまう側の無力感を知っていることが,強みの一つだったとの思いもある。


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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より