自分の立ち位置を柔軟に変えて思考できるかどうか
語学留学の訪問国を,フィリピンにするか,イギリスにするか。
同じお金を全部使い切る期間だけ,訪問できるとしたら,どちらを選ぶか。
それはなぜか。
理由を確かめると,それは逆の方がよい,と判断できる根拠が見つかることもあるでしょう。
「学び合い」の価値とは,そのような場合に認められることになります。
ただ相手の主張を聞くだけ聞いて(聞き流して),「きみはきみ」と突き放すのではなくて,
「自分の立場だったら,これこれこういう理由でこうだが,改めてあなたはどう考えるか」
という投げかけができるような人が,教師にはむいています。
さらに,「あなたの場合は,これこれの理由から,これがいいのではないか」
とすすめたり,そういう状態に気づかせたりするヒントを与えられるといいですね。
これから採用試験でも,討論場面を面接官が見ていて,
「よいよい教師の資質」を見抜こうとする問題が出題されるかもしれません。
子供の立場だったら,こういう言われ方をするとうれしい,
というものが思い浮かぶ人にとっては,難しい課題ではないでしょう。
頭の柔軟性に欠ける印象のある教師がいます。
年をとるにつれて,「立ち位置を変えて思考する」ことが面倒くさくなるのかもしれません。
こういう教師は子どもたちの指導も,非常にいい加減・投げやりなものに見えます。
教師自身が「反・道徳」的教材になっています。
頭の固い人に,道徳の指導は向きません。
特別の教科・道徳では,子供による教師の評価が最も有効的かもしれません。
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