教師への反抗が褒められる時代に
体罰をはじめとした教師からの「即効性や強制力のある指導」に対して,毅然とした態度で反発できる生徒は少ない・・・というかまずいない。
反発できないことを前提とした圧力を教師は加えることがある。
指導力がある教師の場合は,わざわざ反発を招くような叱り方をしないですむのだが,指導力不足の教員に感情むき出しの態度に出られると,それだけで条件反射的に反抗する子どもは一定数存在する。
最近は,教師が体罰ができないことを知っての挑発行為を子どもがするケースもあるようだが,こういう場では教師の腕の見せ所である。
子どもに「正しい反抗の流儀」を教えてあげることが,体罰をはじめとした教員による人権侵害行為や違法行為を抑止する効果が証明されれば,子どもと指導力不足教員との関係は劇的に変化するかもしれない。
子ども対子どものケンカになってしまうようなケースでは,冷静な目で「教師の子供っぽさ」を査定しなければならない。
注意をするときの言葉のかけ方,かけた言葉の内容も,査定の対象になる。
こうして子どもを利用することは心苦しいが,少なくない子どもたちの不幸を救うための方策の一つになるかもしれない。
子どもが不登校になる原因は「友人関係」というのが最も多いとされているが,「隠れ原因」は山ほどあり,その中のひとつが,指導力不足教員にとっては「たいしたことのない一言」であることも考えられる。
「私はそんな重い意味を込めて言ったわけではない」という自分の側の都合を言い訳として話しても意味はない。
要は相手がどうとったかということが重要なわけで,たったそれだけのことすら理解できないのが指導力不足教員の特徴でもある。「いじめ」の定義すら理解できないような教員が,どんなトラブルを引き起こしてくれるかは全く予想もできない。
悪条件下で決めさせられたルールを無理に守らせようとする教員を撲滅するために「法教育」は有効的かもしれない。
多くの中学校教師が「道徳」の指導を苦手にしている理由は言うまでもない。
自分が「道徳的でない」ことを自覚しているからである。
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