流行語に「おんぶにだっこ」の教育政策は終わりにしよう
「課題解決型の学習」などは,使い古されていて魅力がない。
だから,「アクティブ・ラーニング(AL)」とか「インタラクティブ・ティーチング」という言葉が今後はやっていくだろう。
少し前は「言語活動の充実」だった。こんな言葉も,時間がたてば「そんな当たり前のこと・・・」と我に返ってだれもが気づく。
こういう流行語に乗っかった形での改革を進めようとする方法は,「教育」の世界の話ではない。
「消費マインドを高める」といった営利企業の経済活動のレベルの話である。
一度,一斉授業のかたちでどんどん子どもに力がついていく「アクティブ・ラーニング」と,ICT機器を使わない方が効果があるのにわざわざ使って成果が上がらない「アクティブ・ラーニング」を比較してもらう経験をしてほしい。
落ち着いて考えてほしい。
今,読書をする高校生が・・・・岩波新書とか講談社現代新書などを読める高校生がどのくらいいるだろうか。
読書はアクティブな学習ではないのだろうか。
「見た目にこだわる」ことも絶対にダメとは言えないが,最終的に能力が本当に伸びるのかどうかは,厳密な評価規準や評価のシステムのない「総合的な学習の時間」の現状を考えればわかるはずである。
最近のネット上のゲームは,「協働性」を生かせるものもある。
「協働性」なら,部活動なり学校行事なりでいくらでも伸ばせるはずだ。
学校がますます「能力開発」の場ではなくなり,塾や教育産業が生き残れる道を用意しているように思えてならない。
念のため,文部科学省の人間の天下り先をぜひ公開してほしい。
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