教育ブログからの「撤退」は本意ではない
ブログ村でケチをつけられたのが原因がどうかはわからないが,村から「撤退」したブログがある。
そこで語られていた教育観は,私から見れば「噴飯モノ」で,こういう考え方をもっている人間が現場に上がってくることには反対であった。
なお,この「噴飯もの」という表現には,正しい意味の「おかしくてたまらないこと」ではなく,誤用されている「腹立たしくて仕方ないこと」という意味を込めている。
文化庁が2012年に行った調査では,正しい意味だと理解している人は20%で,誤用派は50%だった。
だれが最初に誤用したのかという調査もぜひ行ってほしい。
さて,教育ブログから去ってしまった「噴飯もの」だが,こういう事例も教育を考える上では欠かせない。
大学の教員養成の実態を知る上でも,重要な情報源である。
「学び合い」という言葉が,いろんな意味で誤解を生むきっかけをつくった人間には,ある程度の責任がある。
そこに乗っかっている人間かどうかを見分けるのはカギ括弧の使い方であるが,会話の上では判断がつかない。
子どもを正面にすえて「損得勘定が大事」と教える人間に,教育基本法などの法律は無力である。
教育現場としては不安の方が大きい分,まっとうな疑念を公的に投げかけられる場がほしい。
ブログの上での反応はほとんど感じられないのだが,今回は「撤退」というのが大きなアクションであった。
孤立を深めている人間ほど,自分が多くの人間とつながっていることを誇示したがる。
教育ブログではよくあるパターンである。
ブログの世界など,孤独でなければわざわざ踏み入れない場所かもしれない。
もっとこの村の中にメッセージを放り込むスタンスを続けてほしかった。
「校長」と「大学教授」に対して異様な執着心と攻撃性を発揮する個人のせいではないことを祈る。
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