全国学力調査でばれてきている情報
道徳の授業時間数など,学校は実際には行ってない授業を行った
ものとして教育委員会に報告するのが常識になっていると,
一般の人は考えている。私の娘の学校では,6月くらいまで道徳の
時間がなかったから,今後,週2時間の道徳の授業をしないと,
35時間が確保できない。しかし,本当の報告をすることはないだろう。
高校の未履修問題のように,時間割にも入っていないとさすがに
ばれてしまうが,「やったことにする」のが可能であるのが道徳である。
これは教科化されたところで,たいした変化はないだろう。
こうした「やったことにしている」ことが,実際にそうではないことが
ばれ始めていることを一般の方はご存じだろうか。
あまり注目はされていないが,全国学力調査と同時に,
質問紙調査,簡単に言えばアンケート調査を子どもに実施している。
何時ころ寝ますか,1年に本を何冊読みますか,という質問から,
授業が始まるときに,その時間の目標を先生は示してくれていますか,?
授業の終わりに,ふりかえりを行っていますか?
という細かいものまである。
神奈川県が発表したことによると,これらの質問に対する答えが,
教師のものと生徒のものが食い違っている。
もちろん,生徒の方が正しい認識を示している。
教育とは,教師が何を話したかではなく,子どもが何を学んだかが
重要なのだから。
「やったつもり」が通用する時代はすぐに終わるだろう。
音声認識技術の発達によって,今後,教師の授業の実態は,
コンピュータによって解析され,一定の信頼性の高い情報が
収集されることになるだろう。
具体的な内容は,また後ほど提案したい。
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