たった1人のための電子黒板
ICT機器に対する批判を書くのはたやすい。
教師の側にそれを使いこなす能力がないから,という程度の理由でも説得力がある。
私が活用している電子黒板は,プロジェクターとパソコンソフトで行うもので,
ホワイトボード型の高価な商品ではない。
ホワイトボード型よりも大画面で表示できることと安いことがメリットである。
黒板にスクリーンのシートが磁石でとまるしくみで,
スクリーンをはずせば普通の黒板を書き続けることもできる。
では,ホワイトボード型の電子黒板は必要ないのか。
私は,ぜひ小学校の全教室に置いてほしいと思う。
単純に,今,教科書のどこを学んでいるのかを示すだけでもよい。
学習の進度が遅い児童にターゲットをしぼって,
その子のためだけに活用するという方法も考えられる。
多くの小中学校では,「個に応じた指導」などと教育課程届けではうたっておきながら,
実際には生活指導の個別面談だけをして「やったつもり」になっているところもある。
学習の習熟に遅れがある子どもに,
どのような「個に応じた指導」を授業時間内に行えるか。
その一つの答えが,電子黒板などのICT機器の活用である。
高価な機器ではあるが,たった一人の児童が,
その教育効果を享受でき,将来は,ICT関連企業を興す時代の先駆者になるかもしれない。
自分が習得した知識をただ垂れ流すだけの教師にしか接してこなかった児童は不幸である。
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