ダビデとゴリアテ ~学力向上策を見直そう~
イスラエルの人や世界史に詳しい人は,
ダビデとゴリアテと言えば,何のことかご存じなのでしょうが,
「ありえない勝利の話」として有名なものです。
「史上最も有名な決闘」としても知られています。
日本で言えば「桶狭間の戦い」とか「日露戦争」がそれにあたるのかも
しれません。
この話から私が連想したことは,
「全国学力調査」の結果を受けての各自治体やら学校やらの反応です。
それぞれ,「逆転」をねらって,「攻め」に転じているといった様相ですが,
どの自治体も,真正面からの「攻撃」ばかりで,こんな皮肉は失礼かもしれませんが,
玉砕覚悟の特攻みたいなものです。
なぜなら,「失敗」に終わった暁に,「戦犯扱い」されるのが,
教師と子どもという,教育現場の中心にいる人間だけだからです。
ダビデは,ゴリアテが望んだ一騎打ちに向かいますが,
ゴリアテが想定した接近戦をしようとは思わず,小石で倒し,
相手の剣で首を落としたのです。
学力を向上させるため,学校がすぐに取り組むことは目に見えています。
それは,華奢な小学生の体に重たい鎧を着せるのと同じ行為になってはいないか。
小学生に合った武器を探す努力をしているか。
「必ずしも,剣や槍で戦う必要はない」というダビデのような判断力を発揮できる大人
はいませんか。
「答を教えてくれ」とすぐにせがんでくるような思考力のない人間しかいない自治体に,
未来はありません。
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