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個を生かすためには個を自立させることが大事

 日経ビジネス10月6日号の有訓無訓で,ある会社の顧問が紹介している

 「三行提報」は,従業員にとってはつらい習慣かもしれないが,

 「個の尊重」といった場合にはそれだけ能動的な行為が求められる,という

 教訓にも感じられる。

 国内の全社員はもちろん,海外の幹部層も含めて合計2100人が

 社長宛に毎日,提案や仕事の中での気づき,自分なりの分析を

 3行(127字)にまとめて出すというのが「三行提報」だそうだ。

 私が校長なら,「3行日記」を全生徒に義務づける。

 今日一日で学んだ最も大切なことを,毎日3行ずつ記録していく。

 中学校3年間,夏休みや休日を含めれば1000日以上,

 授業日だけでも600日以上はある。

 卒業するまでに,2000~3000行の記録となる。

 これらは常に電子化して・・・つまり,iPadを活用するなどして,

 まとめておき,全教員が閲覧できるようにしておく。

 その分析や指導に関する研究を3年~5年くらい継続して行う。

 iPadの利用が当たり前になっていく世の中では,さまざまな

 学習や教育の履歴が,一人一人の人間の財産になっていく。

 生涯教育の本格的なスタートを,中学校生活で始められる時代が来るだろうか。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より