超スローボール論争?に学んだこと~「見慣れていないもの」に遭遇すると抵抗したくなる人の「基礎・基本」
高校野球の試合での「超スローボール」が話題となった。
批判した元アナウンサーが火達磨にされたそうだが,
「見慣れていないもの」に異常な反応をする・・・多くは否定的な反応をするのは頭がかちかちに固まったお年寄りに多い。
最近の困った問題は,こういう「かちかち頭」が若い世代にも広がっていることにあるだろう。
若い教師が,「かちかち頭」の教師の授業をまねしてみたところで,何も始まらない。
さて,話題は野球に戻して,
「スローボールは許せない」なんていう反応も理解できなくはないが,
私は野球のピッチャー経験もあるから,ダルビッシュ投手の言葉・・・・
「スローボールは難しい球」という指摘の方に共感できる。
一方,打者としてスローボールを投げられた経験からも,
「嫌な球」であるという実感もある。
まず,その球を打ちにいくことはない。
ボールが来るまでに普段よりすごく長い時間・・・・この「長さ」の感覚も,半端ではない・・・・
を感じて,多くの場合,いろんなことを「考えてしまう」結果に陥る。
打者として一番やってはいけないのは,「考えすぎること」である。
次の球で,集中力を維持することが,難しくなる。
だから,作戦上も,ムダな球ではない。
しかし,投手の側として,山なりのボールになると,ストライクをとることはほとんど不可能になる。
だから,これは「遅延行為に近い」という極論まで成り立つかもしれない。
野球に詳しくない方は,「敬遠」という作戦でピッチャーが投げる4球の時間がムダに感じられるかもしれないが,
かつて,敬遠のボールを暴投して,サヨナラのランナーをホームに走らせたピッチャーもいた。
敬遠のボールに飛びついて打って,サヨナラヒットにした打者もいた。
小林投手とか新庄選手とか,野球通なら当然知っていることである。
金子投手の,敬遠での怒りの150キロ連投,という映像も公開されている。
松井選手は甲子園での全打席敬遠中,何を考えていたのだろうか。
あらゆる場面に,ドラマがあるのだ。
「あまりない状況におかれたとき」に,どのような反応ができるかは,
その人の生き方の「基礎・基本」にあらわれる。
教育現場でも同じである。
泣き言,恨み言ばかりを連ねる「お年寄り」にはなりなくない。
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