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集中していない子どものおかげで集中できてしまう教師,集中している子どものおかげで集中できなくなってしまう教師

 人間は目の前の大きな課題に直面し,その問題解決に集中すると,周りが見えない状態になる。

 音すら聞こえない(話しかけても答えない)状態になることもある。

 複雑な情報の処理に邪魔が入らないように,「閉ざした世界」に入るわけである。

 これは,「個」だけの問題ではなく,「グループ」になる場合もあるし,広く見れば「地域全体」「国民全体」になる場合もある。

 何かとてつもない優れた成果を生むきっかけになる場合もあれば,

 全く逆に,大変な結果を招くようになる場合もある。

 だから,そういう「閉ざされた世界」を外から見ている立場の人間,

 たとえば指導力のない教師や家庭で小言しか言えない親のような人間にとっては,

 本当に気が気でなくなる。

 自分の方は集中できなくなる。

 逆に,子どもが集中できなくなっている場合に,

 自分の出番だという意気込みで,はつらつとする人もいる。

 「閉ざされた世界」を外から操作しようとするリーダーシップは,

 リーガルコードを中心にして動く国や地域では歓迎されるかもしれないが,

 モラルコードを中心にした国や地域では,完全に「よそ者」扱いされてしまう。

 同じ土俵の上で,同じように集中し,ただし,流れが一方通行になったり,

 勢いがよくなりすぎたりしたときに,一度,立ち止まらせるような存在に,

 教師や親はなるべきである。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より