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高校入試がマークシート方式になったら

 採点間違いが多いから,制度を変えよう,

 という何とも情けない話し合いを開始しているようですが,

 マークシート方式はセンター試験では当たり前。

 センター試験対策をしている高校の先生には抵抗感というか,

 違和感は少ないかもしれません。

 しかし,中学校の教師の立場としては,とても微妙です。

 たとえば私の定期考査問題では,選択肢を選ぶ問題は全体の2割程度しかありません。

 短い用語を答えるのが2割,1文程度で答えるのが3割,まとまった文章で答えるものが3割,

 といった割り振りで,学習の評価をしています。

 マークシート方式にするということは,今でもそうですが,

 ほとんどは選択式で,書く問題の比重が増えるということはないかもしれません。

 わざわざマークシートにしたのに,採点作業はもっとたいへんになるなんて,

 あり得ませんからね。

 繰り返しますが,東京でも大阪でも,対応したいのは「採点ミス」の問題です。

 想定される損害賠償額よりも,マークシートリーダー等の整備にかかる費用の方が低ければ,

 GOサインが出る確率が増すことになるでしょう。

 こういう制度の変更によって,大きく変化するかもしれないのが,

 じゃあ,高校の定期試験も,マークシート方式でやれば,採点の手間が減っていいじゃないか,

 という高校での学習評価の話。

 ますます,「思考力・判断力・表現力を問おう」なんていう意欲が減退していく。

 学力向上の成果をはかるという方向性より,

 ミスを減らして問題への対処のエネルギーを減らす,という方向性を優先しているうちは,

 あまり偉そうなことは言えないですね。

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  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
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  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より