警察を学校に入れることの最大のメリット
埼玉県の「中学校」と「警察」の関係が話題になっている。
尾木ママは反対派としてのコメントを出しているようだが,
「すぐに警察を呼ぶ」ことの最大のメリットを知っておいてほしい。
教員が「胸倉をつかまれた」,
「生徒が言うことをきかなくなった」くらいでどうして警察を呼ぶのか?
と30年前の学校だったら多くの教師はみんな思っただろう。
昔は,教師の側には教師なりのメンツがあった。
今は,そんなメンツだけで生きていける時代ではなくなったのである。
私が指摘したい最大のメリットは,
教師による体罰(暴行)を防ぐことができる,ということだ。
教師の側が警察を呼べるということは,
生徒の側も110番できるということを意味する。
体罰は「現行犯逮捕」も可能になるということである。
女子バレーボールなどの大会には,警察署に頼んでおいて,
覆面警官を常置してみるといい。
今後の課題は,問題を起こす子どもたちが,
学校よりも警察を信頼するようになっていくことである。
学校の先生より,警察官の方が話を聞いてくれる,という「噂」が広がるのも遠い先の話ではないだろう。
尾木ママは,そういうことを心配しているのだろう。
しかし,部活動の指導の現場を中心とした「警察官によるパトロール」は,
体罰根絶には絶大な効果を発揮するだろう。
尾木ママの使う言葉のいやらしさは,
警察に「権力」という言葉をくっつける点である。
「権力」=悪というイメージは,そろそろ払拭していかなければならない。
「権力」を上手にコントロールできない国民から,そろそろ「卒業」しなければならないからである。
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