私が知った「ヤジ文化」
私が日本の本格的な「ヤジ文化」に接したのは,高校や大学での野球の試合が最初だった。
学校名を出して恐縮だが,最も汚いヤジを飛ばしてきたのは麻布高校である。
球児の名誉のために正確に表現すると,それは観客席から飛んできた。
背の低い選手に対しては,「チビ!チビ!」の大連呼が起こった。
あとはおぞましくてここに書くのをはばかられる。
最近は高校野球も品位を重んじるようになったが,観客席のヤジまでは統制できない。
日本の代表的な「ヤジ」は,国会中継でも体験できる。
直接的には体験できていないが,昔,学校には職員会議での管理職に対するヤジがひどかったところがあるらしい。
今もそういうところがあるかどうかはわからない。
聞こえないようにボソッと言うのは「ヤジ」ではない。
そういうヤジにまいってしまった管理職の話を聞いたとき,そんな職業にはつくまいと思っていたのだが,
結果はこの通りである。
さて,海外のメディアにまで取り上げられるようになった,
都議のヤジであるが,
これは個人的にはその場で注意を与えなかった議長なり,抗議しなかった当事者なりにも
「どうして」と言いたい。
問題の声がじわじわ上がってから,ようやく動き出す,なんていうのは
学校現場の生活指導で言えば最低の対応である。
今回のヤジは,
「生活指導」の対象である。
「道徳」の時間の復習を始めなければならないタイミングであった。
私は,議員という仕事の実態もよく知っている。
だから,「隠す」ことに全力投球をしていることもよくわかる。
「その場で何とかすべき」など今頃言っても遅いわけであるが,
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