覚醒剤と中学校の生活指導
公立学校における薬物乱用防止教室の開催などの成果かどうかはわかりませんが,
若年層の薬物乱用は多くないようです。
ところが,逆に40代の犯罪は増えているようです。
「詰め込み教育」の負の成果でしょうか。
「生きる力」の不足が目立つ年代が,少しずつ明らかになっていくのでしょう。
芸能関係者の覚醒剤使用には,それなりの背景があることはわかりますが,
薬に頼って仕事をするようになったら,「終わっている」わけですね。
朝のTV番組で,「俺は酒で十分」という発言をした芸能人もいましたが,
酒に頼るのもどうかと思います。
覚醒剤は脳を「覚醒」させる薬,なんて解説をしてしまうと,
中学生などは「一度飲んでみたい」などと思ってしまうかもしれません。
自分が大好きな芸能人もやっているんだから・・・なんていうレベルの子どももいる。
だから今,多くの小中学校で,警察署の人を招いて開催しているのが,
「薬物乱用防止教室」です。
道を歩いていて,ろれつのまわらない言葉で話しかけてきたら,それだけで110番をしてもいいと思っていいでしょう。危険から身を守るすべも警察署の人が教えてくれます。
さて,脳を覚醒してくれるものの中には,法に触れないものもあります。
私の場合は,生徒の問題行動です。
ルールを破ったり,嘘をついたり,人を傷つけたり,ものを故意に破壊したり・・・・
こういう問題に直面すると,脳にスイッチが入った状態になり,
3日くらい眠れなくても生活指導の時間にできなかった仕事を夜中でもできるようになります。
怖いのは,健康に悪いとは思っていても,
頭が異常に冴えているため,生活指導に関係がない仕事がとてもはかどります。
だから,深刻な被害を受けた生徒がいない場合の問題行動というのは,
起こしてくれた生徒に感謝しなければならないかもしれませんね・・・・。
子どもは,問題を起こしながら成長するということがあります。
特に,保護者が子どもに初めて本気で寄り添ってくれた,なんてケースも多いので,
保護者とのやりとりが相手の都合で夜中になったとしても,
全く苦になりません。
もちろん,すべての教師はそうでなければならないなどと言うつもりはありませんよ。
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