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岡山県の「学校応援事業」は愚の骨頂か,新しい時代の教育の流れか

 成果が出た学校に,県が100万円をプレゼント・・・・

 愚の骨頂のような岡山県の「学校応援事業」。

 だからだめなんだ・・・と嘆く県民の有識者たちのため息が聞こえてきそうです。

 しかし,同じようなことを中央官庁がしていることを考えれば,これが教育の世界のトレンドになるのかもしれません。

 お金という「ご褒美」目当てに,学力向上策を実践する。

 公務員の風上にもおけぬ卑しい精神を引き出すことで,教育現場がようやく動く。

 中央官庁の場合は,

 たくさんの「作文」をさせて,お金の配分を決めているのです。

 おいしそうな「餅」の絵を描いたものの勝ち。

 成果が出なくても,「カネを返せ」とは言わない約束があるから,

 プレゼン能力の有無で決まってしまうのです。

 お役人はこう言うのです。

 A4で1枚。これで概要を示せ。

 企画書のフォーマットはそこらじゅうにあふれています。

 見た目が勝負。

 もしかしたら,愚の骨頂のような岡山県の方が,中央官庁よりもましかもしれないのです。

 成果が出た学校にカネを配るのだから。

 中央官庁は,成果が「出せそうなところ」に配るだけだから。

 新しい時代の教育は,とにかく「カネでつる」。

 国が傾く,国が滅ぶときというのは,こういうものだ,とふりかえることになるのかもしれません。

 
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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より