消えた小1担任教師
兵庫県芦屋市の小学校で起こった,「学級減」の問題である。
教育委員会事務方の連絡ミスによって発生した。教育委員会の事務方の異動は7~8月にすれば,こういうミスはなくなる。
141人なら5クラスだったが,140人が正しい児童数だったせいで,急きょ,1クラス減にして新クラスを編成し直すことになったらしい。
気の毒に,担任をもつことになっていた教師が一人,担任からはずされた。
極端な話,はずされた教師は他校に異動させられる場合もある。
4月1日付,着任。7日付,転任(異動)。
実際にどうなったかはわからないが,小学校の場合,実力のある教師は担任からはずれることはない。
教師の力量がそろっていれば,最も力量がある人が学年主任となり,全クラスに何らかの形でかかわれるようにできるのだが・・・。
1クラス28~29人の規模だったはずが,上限の35人になった。
話はそれるが,29人と35人の違いは,それほど大きなものだろうか?
小規模校だと,新入生が36人の場合,
18人×2学級となる。
教員の数を増やしたい学校側としては,18人でできれば万歳,といったところだろう。
少なくすれば,学力は向上するか。
否,である。
一方の18人は学力が向上しても,もう1つのクラスは学力向上どころか学級崩壊,というおそれもある。
保護者の不公平感は募る。
だから,小学校は毎年のようにクラス替えを行い,教師を入れ替え,
満足も不満足も「平等」にする。
小学校の教師の力量の違いはとてもわかりやすい。
40人でもその子どもたちの力を最大限に伸ばせる教師は,18人学級ではもったいない。
そういう教師をある学校に集中させてみてはどうか。
その小学校への進学希望が増えて,抽選になる。
必ず,40人(35人)という定員は満たされる。
その他の小学校は,自然と少人数指導ができるようになる。
少人数指導なら成果が上がる,というのなら,この方法が一番よいのではないか。
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