「教育にお金をかけろ」と言う資格のある人
「給料分の仕事はしている」と自分で判断する人間がいる。
どのような人間が口にする言葉か,だれでもわかるだろう。
指導力のある教師は,ICT機器などに頼らなくても,学習指導要領が求めているものを実現する力をもっている。
教育につぎ込まれてきた「無駄なお金」の意味もよくわかっている。
「何にいくら,どうして必要か」を語ることができずに,ただ「お金を増やせ」というのは愚の骨頂である。
教育現場の危機は,教員免許をもっている教師よりも,
子どもの学力を向上させたり,やる気を出させたり,才能を伸ばしたりできる人が世の中にはたくさんいることである。
「無駄なお金」が何を指すかは言うまでもない。
莫大な人件費の部分にメスが入り始めると,
「教育にお金をかけろ」と叫んでいる指導力不足の教員自身が危うくなっていく。
今は,「学ぶ」ための材料はネット上にあふれかえっている。
この利用を進めることで,人件費のコストが半分以下に,成果が2倍以上に,
あわせて4倍以上の効果が現れた・・・・などという実践成果がでないように,
全力を尽くして手を抜かなければ,自分の身が危うくなる人間がいる。
多くの人が,「公教育の充実を」と叫んでいるが,
「公教育の何をどう充実させるべきか」という問いの答えは,
現場に出てみれば一目瞭然である。
そこを語らなければ,日本の教育は絶対に変わらない。
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